北薩の紫尾山の麓、豊かな自然に囲まれた小さな湯の里・紫尾温泉。
あまりアクセスは良くないけれど、わざわざ足を運んでしまう極上湯があります。

上之湯と下乃湯があり、上乃湯はなんと紫尾神社の拝殿の下からこんこんと湧き出し、「神の湯」として親しまれてきました。

古いアットホームな旅館「しび荘」のレトロで風情ある男女別の内湯には上之湯が引かれ、無色透明な42℃ほどの熱めのお湯がかけ流されています。
湯面には白や黒の湯の華が舞い、湯の鮮度の良さに納得。

全身を包むとろみもあるお湯は、皮膚がこのまま溶けてなくなってしまうのではないかと思うほどのヌルヌル感!
ヒタヒタの美容液パックをまとっているような幸福感と贅沢感を味わえます。
ツルツルのタイルと相まってウナギのようなヌルヌルの肌触りがたまらなく、ずーっと入っていたい!

下之湯は露天風呂の下から自然湧出する独自源泉で、内湯のもう1つの浴槽に注がれています。
38℃ほどのぬるめなので、上之湯で火照った体を冷ますのに最適。
温冷交互浴で血行が促進され疲労回復や美肌効果も。

2種類の自然湧出泉に交互に入れるのは大変貴重なので、それぞれのお湯の個性を味わいながら入浴を。
硫黄泉&アルカリ性のお湯は、角質や皮脂を乳化して洗い流してくれる最強の美肌の湯。

湯上りはポカポカで、思わずにやけてしまうほどお肌はつるんつるんに。

浴室内は湯気と硫化水素臭が充満し、窓から差し込む陽光が湯気と混ざって後光のように神々しく浴槽を照らし、まさに神の湯。

地球の恵みである温泉への敬意と感謝の念が湧いてきます。

夜星川沿いの露天風呂は2つのお湯を混合し温度調整をしており、まさに満天の星空の下、湯あみができます。

初夏にはホタルが舞い、ホタル見風呂といった楽しみも。
川内川にはホタル舟が浮かび幻想的です。

プライベート空間重視派には、対岸にある姉妹宿の「四季の杜 紫尾庵」がおすすめ。
おしゃれでモダンな源泉かけ流し100%の温泉付き離れで、ゆったりとした時を過ごせます。