至る所から湯けむりが立ち上がり、湯治湯の風情が残る鉄輪温泉。

「ひょうたん温泉」は大正期に創業した百年近い歴史を誇る老舗で、”観光ミシュランガイド”では温泉で唯一三つ星評価を受けています。

鉄輪温泉に惹かれ、大阪から別府に移住した初代が掘削。
大の秀吉好きだったので千成瓢箪から命名し、建物もその形に。

女湯に残るひょうたん型の岩風呂は創業時に造られたものです。

温泉には一滴も水は入れるなという教えから、かつては営業時間外に10時間かけて100℃の湯を少しずつ冷やしてためていましたが、本書にも登場する斎藤雅樹さんらとともに6年以上を費やし、竹製冷却装置「湯雨竹」を開発。
流下式塩田の装置をヒントに、湯を竹枝に伝わせて気化熱により一気に温度を下げます。
約3mの落差で数秒で100℃から47℃に下げることができ、おかげで100%かけ流しを楽しめるのです。
この湯雨竹は当湯のシンボルとなっています。

湯は地下300mから自噴しており、二つの源泉を合わせて毎分約700ℓ、創業当初からある男湯19本・女湯8本の落差3mの豪快な瀧湯は、強さが絶妙で気持ちよく、温熱や水圧効果により、肩こりや腰痛に効果的です。

温泉の蒸気を利用した古来の入浴法、鉄輪温泉の名物蒸し湯や温泉吸入、蒸気で温めた砂の中に入浴し発汗を促す砂湯や飲泉場もあります。

鉄輪温泉の泉質はナトリウム・塩化物泉で、塩味と甘味でダシのような味が。
お肌と同じ弱酸性で美肌効果抜群です。
天然の保湿成分と言われるメタケイ酸も多く、浴感はお肌を包むように滑らかで、湯上りはしっとりします。


御食事処「湯らり」では、鉄輪温泉名物・地獄蒸しや温泉蒸しプリン、大分名物のとり天やかぼすうどんを!
一押しの飲泉で作った湯楽ゆらソフトは、天然温泉の塩味が効いた塩ソフトのような濃厚ながらさっぱりとした味。


家族風呂も14あり、全室蒸し湯付きのコイン式入れ替え湯。
露天風呂タイプやバリアフリータイプもあります。