福岡市の中心・天神の南東15km、車で40分ほどの二日市温泉。
宝満山の麓にあり、開湯は約1300年前の奈良時代です。
「万葉集」にも歌われ、夏目漱石も新婚旅行で訪れたとか。

近隣には九州で最古のお寺・武蔵寺もあります。

二日市温泉の立ち寄り湯は御前湯、扇屋旅館、博多湯の3か所。
「博多湯」は幕末(1860年)の創業以来150年以上続き、当時の趣が漂う歴史ある3階建ての木造の建物が目を引きます。

昔の造りのまま半地下に下りていく風情たっぷりの浴室には、芳醇なモールの香りとほのかな硫化水素臭が充満。

源泉は浴室のすぐ隣で、地下260mからそのまま湯口へと運ばれていて鮮度抜群。
かけ湯を見ると、鮮度の良い温泉の特徴でもある細かな泡付きもあります。

広い湯船に湯口からドバドバと滝のように湯が流れ出ています。
泉温が42℃と適温で、湯量豊富だからこそ出来る源泉100%を贅沢にかけ流し。

肌触りの良い石に囲まれた浴槽のお湯に浸かり、昔からの柱や梁、高い天井を見上げながら、歴史に想いを馳せてゆっくりと入浴が出来ます。

ラドンと硫黄成分を微量に含むお湯で、pH8.2の弱アルカリ性にしては浴感がさらりとしています。

手のひらがキュッキュとして余分な皮脂が取れる感じで、湯上りはお肌が柔らかくなり、すっきりサラサラ肌に。

建物は11年前に大改装し、梁、カウンター、浴室、ベンチ、階段手すりなど、地元の建材にこだわり、英彦山・天拝山の杉を使用。

リーズナブルでスタッフの接客も素晴らしく、木と人のぬくもりを感じさせる、地元の方々に愛されている温泉です。

入浴だけでなく、飲泉可能な持ち帰り湯も用意され購入可(2ℓ・100円)。
氷まで温泉で作ったまろやかな「源泉コーヒー」もおすすめです。