神代の昔から湧き出していたと伝わる「湯之元温泉」は明治35年(1902年)創業。

神話の舞台でもあり、‶天孫降臨”の高千穂の峰も望めます。

山々に囲まれた田園風景の中、澄みきった空気が漂うのどかな一軒宿に国内外から温泉ファンが絶えず訪れ、いつも駐車場は満杯。
有名アスリートが合宿したこともあるとか。

茶色に濁った鉱泉風呂と小さな檜の高濃度炭酸泉の内湯、中濃度炭酸泉の露天風呂があり、サウナや水風呂も。

源泉が21.6℃のため41℃に加温した鉱泉風呂は、温泉成分が酸化して茶色くなり、湯船はゴテゴテとした析出物で変色しています。

また、飲泉用の源泉は強烈な炭酸味と鉄味がします。

遊離二酸化炭素1314㎎の源泉そのままを味わえる高濃度炭酸泉は勇気のいる温度ですが、入ってしまえば案外平気。
炭酸ガス系の入浴剤10~25個分の濃度で、湯を揺らさないのがコツです。
そこからパチパチと音をたててサイダーのように注がれ、一瞬にして体中泡だらけ。

カーッと熱くなる感覚、炭酸成分でお肌にピリピリした刺激があり、顔をつけるとビリビリ、目に入るととても痛い。

痛くなったら加温浴槽へ。
すると手先から足先までジーンとしびれ、成分が体に染み入るようで癖になります。

二酸化炭素泉(炭酸泉)は血行を促進。
冷え性や末梢神経障害、高血圧、心臓病などに良く「心臓の湯」とも。

温冷交互浴をすると鉱泉風呂の温熱作用と高濃度炭酸泉の血管拡張作用の相乗効果が生じ、さらに血行が促進され、老廃物を排出しやすくなります。

中濃度炭酸泉は35℃とぬるめでしじみ色に薄く濁り、ミネラルも豊富なので浴感はキシキシする感じ。
湯上りはさっぱりとして清涼感がありながら、体は赤くなってポカポカ。

炭酸はタンパク質に吸収し汚れを落とす作用があるので、お肌のくすみが改善され、透明感が出てピッカピカに!

忘れてはならないのが「鉱泉おにぎり」鉱泉で炊いているのでもち米のような粘り気があり、お米本来の甘さとゴマの風味、塩分もマッチ。

鉱泉で割った炭酸カルピスは少し鉄の味がし、胃腸機能低下に◎。