繁華な霧島市隼人町にある「浜乃市ふれあいセンター 富の湯」は公共の日帰り温泉。
純和風の瓦屋根の同センターは東九州自動車道隼人東ICから1分とアクセスが良く、朝採れ野菜や特産品も販売しています。

富の湯の浴舎はその横に建ち、手入れが行き届き、清潔で明るい雰囲気。
9時から夜10時まで営業しており、大人370円とリーズナブル。
一番風呂目当てや毎日来る人など、年間4万人近い入浴客がある人気の湯です。

浴室にはやや熱め(45℃)とややぬるめ(42℃)のセパレートタイプの浴槽と遠赤外線サウナ、水風呂。
源泉かけ流しで湯船からお湯があふれ、浴槽や床は温泉成分で完全に茶色に変色しています。

自家源泉の自噴泉は53℃で、ナトリウムイオン6700㎎、塩化物イオン12900㎎、溶存物質総量23290㎎の高濃度を誇るナトリウム‐塩化物強塩泉。
熱交換器で温度を下げ、ぬるめのお湯のみごく少量加水しています。
湯口からドバドバと注がれ、波にあおられた海水の様に白く泡立っていて、なめると強烈に塩辛く苦いです。

お湯は薄い鶯色で茶色の湯の華が浮き、タオルに色がつくくらい濃いお湯。

温泉の分類の1つに浸透圧があり、低張性、等張性、高張性に分けられます。
人間の体内の細胞液と等しい浸透圧を等張性といい、8.8gの食塩を1ℓの水に溶かした食塩水に相当。
それよりも低い低張性は水分を吸収し、長時間入浴すると手足の先がシワシワになります。

温泉の大半は低張性ですが、ここのお湯は塩分が濃く、高張性なので、ごく少量の水分が出ていき、逆に成分が体に浸透。
温泉成分が体内に吸収されやすいのです。
ただし、刺激が強いので湯あたりにはご注意を。

強塩泉はよく温まり、湯冷めしにくく、湯上りはポカポカで汗が止まりません。
お肌はベタベタ感があるほどしっとりします。

浴室内には飲水場があり、霧島の美味しい水が飲み放題なのも嬉しい。
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