鶴霊泉
極上の源泉につかる、これぞパラダイス

遡ること約2千年、秦の始皇帝より不老長寿の霊薬を探す命を受け、来日した徐福が鶴霊泉を発見したとの伝説があります。
その後、土砂崩れで埋もれてしまった源泉を1791年に稲口三衛ェ門が再発見。
その時、鶴が湯浴みをしていたことが名前の由来となった鶴霊泉。

歴史が古い温泉や動物の名を冠した温泉地は名湯が多いのです。
発達した温泉掘削技術もない昔、動物の湯浴みが発見のきっかけになっているのなら、それは自噴泉の確立が高いから。
ということは湯量が豊富で、傷を癒す効能が期待できるのです。
さぁ、「鶴霊泉」へ(^^)/

福岡都心部より車で三瀬峠を超えて1時間ちょい。
小さな集落に溶け込むように旅館が立ち並ぶ古湯温泉。
この温泉街には「富士泉源」「徐福泉」「英龍泉」「鶴霊泉」の4本の源泉があり、その源泉名を宿名に冠しているのが「鶴の恩返しよみがえりの宿 鶴霊泉」です。

実は2015年7月に館内からお風呂、庭園に至るまで全館リニューアルしているのです。
三代目のご主人・小池典洋氏にご挨拶後、名物とも言える砂湯へ。
本来の砂湯とは違い、こちらは浴槽の底に砂が敷き詰められているのです。
その砂は下の岩盤から湯が湧き出ていて、その岩盤を守る役割を担っているのです。
浴槽自体が、源泉と言っても過言ではありません。

早速、かけ湯を済ませ、入浴。
無色透明な温泉が底から湧き出て、上からも注がれています。
これほど新鮮な温泉は滅多に体験できませんよ。
しかも、pH9.5というアルカリ性の泉質。見た目はまるで湧水池のごとく澄み切っていて、それでいて、トロットロしていて、ザラザラの砂も心地よく、館名の“よみがえり”よろしく、天国に来てしまったような幸せ感が味わえます。
しかも、泉温は37℃とぬるめなので、副交感神経が優位に立ち、心拍数もゆっくりとなり、体中がリラックスしてきます。上がりたくない気持ちを抑えて浴槽を後にします。



湯上りどころには嬉しいことに源泉が飲めるサービスがあるのです。
湯上りの一杯はこの健康的な鮮度抜群の温泉が体中に染み渡るようで、隅々までリフレッシュしたような爽快な気持ちになりました。

■泉質名:アルカリ性単純泉
■浴用効果:神経痛・筋肉痛・慢性消化器病・持病・病後回復期・疲労回復・健康増進
■飲用効果:慢性消化器病・慢性便秘・糖尿病

鶴の恩返し よみがえりの宿 鶴霊泉
佐賀県佐賀市富士町古湯875
Tel:0952-58-2021

出典:「飲む温泉