栃木県 奥鬼怒川温泉「手白澤温泉」
山歩き後の極上のお湯

「山ガール」という言葉があるほど、山登りが趣味で都会から離れて自然の中でゆっくりと過ごしたい……そんなアウトドア派の女性が増えているように感じます。

実は、私もそのひとりで、あちこちの山に泊まりがけで出かけています。
もちろん山奥にある温泉がお目当て(^_-)-☆

昨年の夏は、片道2日歩かないとたどり着けない秘湯にも行ってきました。
温泉のためなら私、どこへでも行っちゃうんです(笑)。

2人で登山はしてみたいけど初心者で、歩いた後は山の中の極上温泉につかりたい……そんなカップルにおすすめなのが、奥鬼怒温泉郷の「手白澤温泉」です!
奥鬼怒温泉郷は日光国立公園内にあり、一般車両は通行できません。
全部で4つある温泉(いずれも一軒宿)のうち、八丁の湯と加仁湯は送迎バスがありますが、手白澤温泉と日光澤温泉は送迎バスがありません。

もちろん、他の宿の送迎バスに乗ることはできませんから、歩いて行くしかありません。
約2時間から2時間半かかります。
でも、傾斜はきつくなくて、遊歩道も整備されているので、女性でもハイキング感覚で気楽に行けます。

道中には、ブナ林あり、こけむした森あり、巨岩奇岩あり、清流ありと、次々新しい感動に出合えてとても楽しいです。
川石を渡るときなど、彼女にやさしく手を差し伸べてあげたら、“頼りがいがある”ときっと惚れ直してくれると思いますよ(^^)

手白澤温泉は奥鬼怒温泉郷の最奥にあり、標高は1480メートル。
栃木百名山の根名草山が目の前に見えます。
宿は看板に「手白澤温泉ヒュッテ」とある通り、山小屋風の外観ですが、中は広々としてホテルのように明るく清潔。
トイレと温泉水を利用した洗面所が各部屋にあるのも女性にはうれしいですよね。

毎分300リットルも自然湧出する温泉は源泉かけ流し。
泉質は単純硫黄泉です。
硫黄(硫化水素)が香る湯は、少しツルツルとした肌触りで、成分が肌をコーティングしてくれて、湯上がりはベビーパウダーをはたいた後のようにサラサラになります♡

夕食は、イワナや山菜など山の幸を生かしたワインに合うコース料理。
無添加、手作りで体に優しいのもうれしいです。
山の中でワイングラスをかたむけ合うなんてステキですよね。

なお、奥鬼怒温泉郷では唯一日帰り入浴をやっていないので、全湯制覇するには、こちらに泊まるしかありません。
露天風呂に入りながら眺める満天の星も忘れられない思い出になりますよ。

手白澤温泉
栃木県日光市川俣870-2
Tel:0288・96・0156

出典『日刊ゲンダイ